2003-07-16 第156回国会 衆議院 財務金融委員会 第26号
ただ、問題なのは、実は処理していない不良債権がまだまだたくさんあって、今後、毎期多額の不良債権処理損が発生する結果、十分な利益を上げられない、そういった銀行もあるはずです。その場合、将来の利益で過去及び今後の繰り延べ税金資産を資本化していくということは当然困難なわけです。当然、そこによって繰り延べ税資産の資本性というのは否定されるわけですね。
ただ、問題なのは、実は処理していない不良債権がまだまだたくさんあって、今後、毎期多額の不良債権処理損が発生する結果、十分な利益を上げられない、そういった銀行もあるはずです。その場合、将来の利益で過去及び今後の繰り延べ税金資産を資本化していくということは当然困難なわけです。当然、そこによって繰り延べ税資産の資本性というのは否定されるわけですね。
今回の検査結果、いわゆる追加不良債権処理損というのが一兆九千億、こういうことで、極めて厳しい経営実態というものが明らかになったわけであります。一方、財務内容等が明らかになったわけでありますが、自己資本比率につきましては大体八から一一%、こういうことで、ほぼ健全性は維持できている、こういう評価があるようであります。
今回の金融特別検査でありますが、実は昨年十一月の中間決算発表時で不良債権処理損見込みで六兆四千四百七十億円というのが出されておりまして、これは、春の段階での見込みの約三倍ぐらいの処理損だというふうな見込みが出されております。今回、金融特別検査をやって、それに約一・四兆円の処理損が上乗せされまして、七兆八千億という処理損の見込額だというふうに発表されたわけであります。
それからまた、預貸の利ざやとその与信費用というか与信費用比率、こういうもの、つまり不良債権処理損率ですね、こういうものを比較した場合にも、今現在は非常に与信費用比率高いですから、非常に利ざやの薄さというものが更に目立つ形になるというようなこともございます。
先般の日経新聞に大手十三行での不良債権処理損六・四兆円と出ていました。これは中身はどうなのかという資料を何も持ち合わせておりませんけれども、いろんな話を聞くところによると、貸倒引当金を相当積んだというふうに言われています。
御質問の、中間決算期の現状でございますけれども、十三年九月期における不良債権処理損は約二兆円でございました。業務純益が二・二兆円でございますので、中間期だけを見た場合には、不良債権処分は一応もうけの中で処分したということになるわけでございますけれども、五月時点の予想から比べますと〇・九兆円増加しておりまして、ほぼ倍増になっているということでございます。
きょう、ずっと連日新聞に載っておりますけれども、銀行の九月中間決算の結果、今年度の予想が載ってありますけれども、きょうの新聞を見ましても、「大手十四行の不良債権処理損六兆円超す」、このように書いてありまして、「大半が自己資本の一部である法定準備金を取り崩すなど、体力ぎりぎりの不良債権処理を迫られる」と書いてあります。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 手短に申し上げますが、今現在起こっているところの株価の低落あるいは不良債権を直接処理することに伴う不良債権処理損の増嵩、こういうものは前から言っているようにポイント以下の影響というふうに考えておりますので、この九八年当時に資本注入をしなければならないような事情、そういうものの延長線上でまた再注入が必要になるというふうには考えておりません。